電子コミックスの売り上げが初めて紙のコミックスの
売り上げを上回ったという。
漫画は電子書籍で読む時代に移行するのか?
がっかりだ。
漫画は雑誌の1ページの1・2倍くらいに拡大した
原稿サイズで描いている。
縮小して線がきれいになるように考える。
漫画の描き方は見開きでどう見えるかも考えて描いている。
紙の見開きの迫力は電子書籍じゃ味わえない。
そもそも単行本はデザイナーが表紙その他に関わってきて、
カッコいい一冊を作るのに、電子書籍じゃデザイナーが
活躍できなくなる。
レコードがCDになったときも、がっかりしたが、無駄に
見える装丁・デザインなどの「美意識」が人の感性を磨き、
作品への思い入れに繋がるのに、「機能」だけでいいと
されていくのだ。
こうして人の感性はさらに劣化していくのだろう。
大学生の53%が読書時間がゼロだという調査も出た。
若い世代が「本離れ」しているそうだが、本を読まない
大学生なんて、大学に行く意味があるのか?
本来、読書は無理にするものではない。
大学生の頃は、単に娯楽としての読書を超えて、知識欲
の高まりで本をむさぼり読む時代のはずだ。
人間とは何か?歴史とは何か?宇宙とは何か?
生きる意味とは何か?
そういう好奇心が湧かない者が大学に行ったってしょう
がない。
読書は若いときしかできない。
社会に出て働き出せば、忙しすぎて読書の時間をとれ
なくなるし、疲れて本を読む気力も衰える。
やっと定年退職する頃には、老眼になって、本を読む
のも疲れるばかりになる。
若い頃に、特に大学生のときに本を読んでおかなければ、
一生馬鹿になるのに、哀れなものだ。