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小林よしのり
2018.2.28 00:37日々の出来事

大学生の過半数が読書時間ゼロ


電子コミックスの売り上げが初めて紙のコミックスの

売り上げを上回ったという。

漫画は電子書籍で読む時代に移行するのか?

がっかりだ。

 

漫画は雑誌の1ページの12倍くらいに拡大した

原稿サイズで描いている。

縮小して線がきれいになるように考える。

 

漫画の描き方は見開きでどう見えるかも考えて描いている。

紙の見開きの迫力は電子書籍じゃ味わえない。

 

そもそも単行本はデザイナーが表紙その他に関わってきて、

カッコいい一冊を作るのに、電子書籍じゃデザイナーが

活躍できなくなる。

 

レコードがCDになったときも、がっかりしたが、無駄に

見える装丁・デザインなどの「美意識」が人の感性を磨き、

作品への思い入れに繋がるのに、「機能」だけでいいと

されていくのだ。

こうして人の感性はさらに劣化していくのだろう。

 

大学生の53%が読書時間がゼロだという調査も出た。

若い世代が「本離れ」しているそうだが、本を読まない

大学生なんて、大学に行く意味があるのか?

 

本来、読書は無理にするものではない。

大学生の頃は、単に娯楽としての読書を超えて、知識欲

の高まりで本をむさぼり読む時代のはずだ。

人間とは何か?歴史とは何か?宇宙とは何か?

生きる意味とは何か?

そういう好奇心が湧かない者が大学に行ったってしょう

がない。

 

読書は若いときしかできない。

社会に出て働き出せば、忙しすぎて読書の時間をとれ

なくなるし、疲れて本を読む気力も衰える。

やっと定年退職する頃には、老眼になって、本を読む

のも疲れるばかりになる。

若い頃に、特に大学生のときに本を読んでおかなければ、

一生馬鹿になるのに、哀れなものだ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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